幡ヶ谷の集合住宅
比較的駅から遠い閑静な住宅地に建つワンルームを含む18戸の集合住宅の計画である。第一種住居地域の厳しい日影斜線、高度斜線をかわすような階高設定で最大の貸床面積をとるという要求のなか、提案したのは道路よりも広い幅の「バッファーガーデン」を間に挟んだ2棟の(ように見える)集合住宅である。
東京都安全条例上必須となる窓先空地、エントランスアプローチ、1Fの住戸の庭を別々にとるのではなく、まとめることにより「大きな空地=バッファーガーデン」を生み出している。
バッファーガーデンは全住戸に対する採光、通風をもたらし、バッファーガーデンに面する開口には様々な生活のシーンが集まる。それらが寄り集まった風景は、小さなコミュニティのための街路のような風景である。ひとつの「環境」を共有することで、積極的な交流をもたなくても集まって住む感覚をうっすらと感じる事ができる。
所在地:東京都渋谷区幡ヶ谷
主用途:共同住宅(18戸)
建主:企業
構造:壁式RC構造
階数:地上4階/地下1階
敷地面積:256.15㎡
建築面積:142.94㎡
延べ面積:632.37㎡
設計監理:北尾一顕建築設計事務所
共同設計:HIGASHIYAMA一級建築士事務所、ホシガラス
構造:yAt構造設計事務所
設備:EOSplus
施工:クラフト
設計期間:2019.7~
施工期間:2020.7~